お客さま訪問記
ダイヤモンド秀巧社印刷株式会社さま
福岡を拠点に成長し、印刷を中核とするメディア事業で、ジャンルにとらわれない最適なサービスを提供するダイヤモンド秀巧社印刷株式会社さまを訪問しました。
デジタル化技術を導入した草分け
ダイヤモンド秀巧社印刷は古くて新しい企業です。福岡市を基盤にした秀巧社印刷(大正5年創業)とダイヤモンド印刷(昭和12年創業)という総合印刷2社が経営資源を合わせて競争力を強化するべく平成27年に経営統合し、ダイヤモンド秀巧社印刷が発足したのです。
同社の核を成すのは印刷技術。「当社の強みは濁りのない鮮やかな色彩表現が可能な高品質印刷です」と語るのは常務取締役・有働洋一さん。「四半世紀前から印刷データのデジタル化が進み、そのデータをダイレクトにオフセット印刷の版に出力するCTPシステムが構築されていったのですが、当社はそれらの技術をいち早く導入した、いわば草分け的な存在です」
九州で最初に認定された色再現力
同社の印刷技術を示す一つのエピソードがあります。平成23年、厚労省では新生児・乳児の胆道閉鎖症早期発見のため母子健康手帳に便色カードを掲載することを義務づけましたが、このカードの色見本の印刷に色再現力の厳しい基準を設定。このときの基準を満たして九州で最初に認定されたのが、色を一元管理するカラーマネジメントシステムをいち早く構築していた同社なのです。また、印刷技術と並んで同社の核となっているのが、企画・デザイン。有働さんは「印刷物の3要素は、写真・テキスト(文章)・デザイン」と言います。「当社では被写体の明るさや色合いをリアルに再現すべく、撮影した写真の画像補正を行います。またテキストにおいては、昔から厳格な校正・校閲体制を敷いています。そしてこれらの素材をディレクターの下でデザイナーが最適なデザインに仕上げていくというチーム体制になっています」
Webサイト制作やプロモーションも
同社では印刷物だけでなく、Webサイトをはじめとしたデジタルコンテンツの制作にも対応。印刷物のクリエイティブワークで培ったスキルで最適なデザインを生み出し、Webに特化した動画制作も行っています。
さらに、雑誌、ラジオ、テレビなど多彩なメディアを使ったプロモーションやイベントの企画・運営も手掛けています。「印刷物のみにとらわれず、お客さまがお伝えしたいことを最も効果的な形で提供するワンストップサービスです」と有働さん。「今後も印刷を中核としながら、ジャンルにとらわれないソリューションでお客さまに感動を提供できる夢工場づくりに邁進します」
今年、同社は経営統合から5周年を迎えました。ホームページにはその記念特設サイトを今秋に開設予定。記念事業の一環として取引先に向けた感謝のノベルティを社員たちが手作りしました。印刷の世界をミニチュアにしたメモ帳やマスキングテープなどの楽しい文具で、印刷で余った紙を利用するなどSDGs(持続可能な開発目標)を意識したものになっています。
最後に、印刷工場の電気設備の保安管理についてご意見を伺いました。「以前、保安協会の絶縁常時監視装置が当社設備の漏電を検出。すぐに駆けつけて原因を特定してくれました。漏電の原因となった機械のメーカーとも直接対応してもらえて、大変助かりました」