さつま麺業株式会社さま

お客さま訪問記

さつま麺業株式会社さま

創業以来「食」一筋に励み、現在は南九州一円で鹿児島ラーメン「仏跳麵」、讃岐うどん「麺どころさつま」、石臼そば「がんこ庵」を展開するさつま麺業株式会社さまを訪問しました。

さつま麺業株式会社 さま 鹿児島市谷山港2-2-21
http://www.satsuma-mengyo.co.jp/

ラーメンを一流の郷土料理に

さつま麺業の始まりは昭和43年。西鹿児島駅(現 鹿児島中央駅)前の地下レストラン街に山下剛さんが「なんごくラーメン」をオープンしました。鹿児島ラーメンは戦前から存在しますが、当時は屋台で食べるような簡単な料理でした。山下剛さんはこれを一流の郷土料理にしたいという思いから、食材を厳選して調理方法の研究を重ねてきたのです。ちなみに創業と同じ年に山下家に子どもが誕生しました。その子こそ現在、同社の山下大介さん。「つまり会社と私は同い年。ラーメン屋で生まれ育ってきたので、私にとって麺は身近なもの。父と一緒に本物の味を追求してきました」と語る山下さん。店舗のスクラップ&ビルドを行う経営戦略の末、現在は約500人の仲間が働く企業へと成長したのです。

地元で長年愛され続けている「さつま麺業」の3つの麺。

出汁の王国・鹿児島の味わい

さつま麺業の3ブランドを紹介しましょう。「仏跳麵」は極上スープが自慢の鹿児島ラーメン。「鹿児島ラーメンは豚骨スープと思われがちですが、本来は鶏ガラと豚骨。これに鰹や昆布、野菜などで多層の出汁にして深みを出すのです」と山下さん。本社工場では職人たちが20時間かけてスープに命を吹き込みます。麺も同様で、スープの味わいを妨げるかん水を使わずにコシや伸びを引き出す製法を開発し、スープと相性の良い麺に仕上げています。ちなみに、スープづくりを通して出汁の奥深さに魅了された山下さんは「出汁の王国・鹿児島」プロジェクトを発足。鹿児島の食文化を広く発信しています。「麺どころさつま」は、讃岐うどんの麺と鹿児島の出汁を極めたうどん店。麺は本社工場で製造し、機械ではなく職人が生地をこねては寝かせるを繰り返し、手打ちを愚直に守り続けています。「がんこ庵」は石臼そばの店。そばは香りや風味がすぐ飛んでしまうので、店内での挽きたて・打ちたて・茹でたてを守っています。時間と手間がかかる石臼にこだわるのも、味や香りを損なわないためなのです。

地域になくてはならない存在に

「私たちはホスピタリティ企業です」と山下さんが企業理念を語ります。同社には店の味が家庭でも楽しめるよう冷凍食品を製造・販売する部門がありますが、これもホスピタリティ精神から始まったもの。きっかけは、ある高齢夫婦との交流でした。奥さまが「病気で寝たきりになった夫に仏跳麵のラーメンを食べさせてあげたい」と空の容器を持って来店。そこで、その夫婦宅へ行ってラーメンを作りました。後日、何か良い方法はないかと考え、試しに鍋型のアルミ容器に材料一式を入れて急速冷凍してみるとうまくいき、今度はそれを持ち帰ってもらうようにしたのです。「自分たちが自分の家族に食べさせたいと思うような美味しいものをお客さまにも提供したい。そんなメニューを皆で考えながら作っています。そしてどの店も地域になくてはならない存在にしたい」と山下さん。
最後に、本社工場の電気設備の保安管理についてご意見を伺いました。「電気の保安は重要な部分ですが、何も意識していません。というのも保安協会を信頼しているから。電気トラブルが何も起こっていないのは、保安協会がきっちり保安管理に努めてくれているおかげです」

美味しさのためなら努力を惜しまない

ラーメンのスープは鹿児島産の黒豚豚骨、鶏ガラ、朝びきの丸鶏、北海道産の昆布・干し帆立貝柱、香味野菜など厳選した食材をふんだんに使い、あっさりとした味わいに仕上げている。
「お客さまに喜ばれ、地域になくてはならない存在にしたい」と語る、さつま麺業株式会社の山下大介さん。
澄んだ黄金色のラーメンスープは、職人がつきっきりで煮込み、丁寧に灰汁取り作業を行うことで生まれる。
「がんこ庵」は、石臼で挽いた香り高い手打ちそばが自慢。鹿児島ラーメンを提供する「仏跳麵」は鹿児島県の他、宮崎県都城市にも店舗を構える。

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