2016年4月に発生した熊本地震で甚大な被害を受けた南阿蘇村。あれから3年。その爪痕はまだ残っていますが、人々は生活再建のために前を向いて立ち上がり、自治体でも復興に向けたさまざまなプロジェクトが進んでいます。そんな南阿蘇村に緑が芽吹き、花が咲き乱れる春が訪れました。

問：南阿蘇村役場産業観光課　☎：0967-67-1112

春の訪れを楽しむ

春の風景の主役、桜。「一心行の大桜」は樹齢およそ400年のみごとな桜の巨木です。満開宣言から3日間は夜間にライトアップされます。この一心行の大桜の周辺や、村内の畑・農道脇には菜の花が咲き、阿蘇五岳を背景に春らしい風景を作り出します。
「グリーンロード南阿蘇」は阿蘇の四季の風景を存分に味わえる景観ルート。地蔵峠からは眼下に南郷谷と阿蘇の山々を望むことができます。また、阿蘇のカルデラ全体を見渡すスポットとして「大観峰」と並んで挙げられる「俵山展望所」があります。

地震による被災から復興へ

震災で全線運休となった南阿蘇鉄道は現在、高森駅～中松駅間（7.1km）で一部運行。土・日・祝日はトロッコ列車（観光列車）も走ります。残りの中松駅〜立野駅間（10.6km）は去年3月より工事が始まり、全線復旧に向けた動きが進んでいます。
高さ40mの崖に挟まった巨岩が宙に浮いているように見える「免の石」も地震で落下。その後に現れた空洞はまるで猫のような不思議な輪郭になりました。近づくにはトレッキングコースを進む必要がありますが、「鳥の小塚公園」から手軽に望むこともできます。