山宗株式会社 大分工場 さま

お客さま訪問記

山宗株式会社 大分工場 さま

協会のお客さまを紹介します!お客さま訪問記

プラスチックの可能性に挑む

山宗株式会社 大分工場 さま 大分県豊後高田市かなえ台11
https://www.yamaso.co.jp/

石油から生まれた合成樹脂ープラスチック。私たちの暮らしのあらゆるシーンにプラスチック製品が存在します。今回は、プラスチックの総合企業としてモノづくりに取り組む山宗株式会社さまの大分工場を訪問しました。
山宗株式会社
大分工場 工場長 柿澤正章 さん

山宗はプラスチックの総合企業

名古屋市に本社を置く山宗株式会社は昭和32年にプラスチック専門の問屋として創業。日本の高度経済成長とプラスチックの飛躍的な普及とともに発展を遂げ、プラスチックの総合企業として成長しました。
同社の強みは問屋・商社・製造を兼ね備えた3事業制であること。それぞれの事業が独立して連携することで、原材料の調達から加工にいたるまで、プラスチックのすべてのニーズに応えることができるのです。
その3事業の中のプラスチック製品製造部門(モールド本部)では国内に5拠点、海外に1拠点(中国)の製造工場を展開し、設計から金型製作、プラスチック成形、印刷、塗装レーザー、組立まで徹底した品質管理のもとで一貫した生産システムを確立し、自動車、OA機器、家電製品など、さまざまな分野の部品を製造しています。今回訪問した大分工場は自動車部品の製造に特化して平成26年に竣工した新鋭工場です。

左/平成26年に竣工した山宗株式会社の中で最も新しい大分工場。
右/粒状の材料を熱で溶かし、金型に流し込んでプレスすると、プラスチック製品となる。

すべてのサイズに対応する成形

大分工場は豊後高田市の大分北部中核工業団地にあります。工場長の柿澤正章さんは「豊後高田を選んだ理由は、福岡・大分に集中する自動車メーカーとの物流リードタイムが短縮できる最適な場所だから。それで、この団地には自動車関連企業が多い」と語ります。「もう一つ、豊後高田は自然災害が少ないことも理由。台風もなぜかこの町から逸れるようです」
1台の自動車は約3万点の部品から成り、さまざまな素材が使われますが、鉄・アルミ・樹脂(プラスチック)はその3大材料といわれています。大分工場で製造されているのは、各メーカーの主力車向けのグローブボックスやドアステップ、ガーニッシュ(装飾パネル)といった内装品やリアスポイラーなどの外装品、メーターやエアコンの部品など、枚挙にいとまがありません。
プラスチック製品は射出成形機を使って材料を加熱、溶解し、圧力をかけて金型に注入して作ります。大分工場では型締力450t〜1300tの14台の成形機が稼働。「色や材質の異なる2つの材料を1つの部品として成形したり、複雑な中空構造体を成形する技術もあります」と柿澤さん。ちなみに、大分工場に隣接する(株)東プラスチック・エンジニアリングは山宗のグループ企業。ここでは50t〜350tの射出成形機が稼働し、大分工場との連携ですべてのサイズの製品に対応しています。

大分工場で製造された自動車のエアコン部品やアシストグリップ、カップホルダー。

進化するプラスチックの世界

組立技術も、人の手によるものや自動組立機、超音波溶着など多様な工程を確立しています。
自動車部品としてのプラスチックの将来性を伺うと、「プラスチックは奥が深い世界です。何かを添加することで剛性や耐熱性が高まるなど、どんどん進化しています。炭素繊維との融合で鉄板に代わるものにもなる。自動車関連でも今後プラスチックの用途は広がってきます」と語る柿澤さん。それに対応するべく人材育成を進めているそうです。
最後に、電気設備の保安管理についてご意見を伺いました。「保安協会さんには定期検査を毎月やってもらっているので安心です。節電へのアドバイスも含めて万全の態勢で当たってもらっています」

九州電気保安協会担当事業所
大分支部 中津事業所
田中雄二

山宗株式会社大分工場さまは、ECOねっとシステムを活用し、オフィスや製造ラインのエネルギーの削減に取り組んでおられます。私も、同社の電気設備の保守点検を通じてエネルギーの削減に貢献してまいります。

2018 Vol.4

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