
お客さま訪問記
エスオーシー株式会社 さま
鹿児島県垂水市本城3908-1(本社)
https://www.onsensui.com/
垂水温泉の地下深くから汲み上げる天然アルカリイオン水「温泉水99」は、pH9.9という高いアルカリ性と硬度1.7のまろやかな超軟水です。温泉水99を製造・販売するエスオーシー株式会社の鹿児島第2工場を訪れました。

飲料水・健康水・美容水・料理水
姶良カルデラの火口噴出物によって垂水市付近には独特のシラス台地が形成され、降った雨が1万年もの長い年月をかけてシラス層に浸透して温泉水を育んでいると言われています。垂水市では温泉水が地場産業の一つで、現在9社の飲料水メーカーがあり、それぞれ独自に井戸を持ち、水の味わいを競っています。その一つが、エスオーシーが製造・販売する「温泉水99」なのです。「温泉水99には4つの特長があります」と語るのは、エスオーシー製造本部の工場長・河野和浩さん。「まずはpH値9.5~9.9と世界最高レベルの天然アルカリイオン水であること。そして日本の水は硬度30~100mg/Lの軟水が多い中、温泉水99は約1.7mg/Lの超軟水。常温でもまろやかで美味しく飲めます」
そのほか、飲料以外にも温泉水99が使われている理由があるそうです。「水の粒子が細かいので、浸透力が抜群。また、水道水に比べて酸化のスピードが遅いので、健康水として、美容水として、料理水として全国のファンの皆さまに愛用されています」

世界最高品質の徹底管理
エスオーシーの鹿児島第2工場は2020年から稼働。地下750mから汲み上げた温泉水から500mLボトルで1日約9万本の温泉水99を製造しています。こだわるのは品質の徹底管理。製造工程は、取水した原水をろ過して不純物を除去し、120℃10秒加熱で殺菌します。ペットボトルも工場内で製造。ボトリングした製品1本1本を機械と人の目の両方でチェックします。さらに朝、昼、夕方、夜と1日4回の試飲検査で色・味・においなどを確かめます。極めて厳格なのは毎日行われる一般生菌数検査。「清涼飲料水では100/mL以下が基準値。多くの飲料メーカーは30/mL以下で管理していると言われる中、当社はゼロ管理。生菌が1個でも出たらダメ。出荷しません」と河野さん。「大変な管理ではありますが、世界最高品質の徹底管理を謳う当社だから、一切手を抜くことはできません」

進化する新工場ただいま建設中
エスオーシーは積極的にSDGsを推進しています。ペットボトルの内製化はCO2削減効果を高めて環境負荷を低減。工場の屋根には太陽光発電パネルを設置し、工場で必要な総電力の約12%を賄っています。また関東への出荷は船舶で輸送するモーダルシフトを導入。環境負荷の低減とドライバー不足の問題にも対応しています。
温泉水99はいま製造が需要に追いつかない状況で、第1工場を廃した跡地を広げて新工場を建設中。「より進化した設備で、稼働すれば第2工場の2倍のスピードで製造できるスペックになります」と語る河野さんに、工場の電気設備の保安管理についてご意見を伺いました。「日頃から電気保安協会にサポートをお願いしているので助かっています。節電のアイデアも提言してもらっています。新工場の管理もよろしくお願いします」

