神楽酒造株式会社 西都工場さま

お客さま訪問記

神楽酒造株式会社 西都工場さま

協会のお客さまを紹介します!お客さま訪問記

自然の恩恵に感謝しながら真摯に本格焼酎を造る

神楽酒造株式会社 西都工場さま 宮崎県西都市鹿野田11365-1
http://www.kagurashuzo.co.jp

「とっつぁんはえらい!」この懐かしいCMのキャッチフレーズで全国的に知れ渡ったのが、本格麦焼酎「ひむかのくろうま」。昭和29年に神話の里・高千穂で創業し、全国で愛される焼酎造りに取り組む神楽酒造株式会社さまの西都工場を訪問しました。
神楽酒造株式会社
常務取締役 工場長 佐藤 聖哲さん

新鮮な黄金千貫と西都清水を求めて

神楽酒造株式会社の創業地・高千穂地方は土地柄から雑穀類の生産が多く、焼酎造りも米や雑穀を主原料としたものでした。その中で「天照」が昭和50年代のそば焼酎ブームに乗って全国へ市場を広げます。さらに昭和60年代には麦焼酎の「ひむかのくろうま」が大ヒット。現在も同社の主力商品で、海外への輸出量も増えています。
その神楽酒造が平成21年、宮崎県西都市に新鋭の工場を立ち上げました。高千穂の神楽酒造がなぜ西都に?「17年ほど前に芋焼酎『天孫降臨』を発売した際、高千穂には生芋がなく苦労しました。そこで芋焼酎造りに最適の品種「黄金千貫」の名産地である西都に進出したのです」と語るのは、常務取締役 工場長の佐藤聖哲さん。「仕込みは芋の鮮度が命。とくに黄金千貫は傷みやすい。ここ西都なら地元の契約生産者から掘りたての生芋を搬入することができるのです」水もまた焼酎造りの命。西都原台地の深い地層を流れる「西都清水」は鉄分が少なく、やわらかで爽やかな口当たりの名水なのです。

水と緑の豊かな西都の地で育まれる神楽酒造の焼酎。

樽貯蔵の熟成焼酎と斬新な商品開発

敷地面積6万4,000㎡という、酒造業では県下有数の広さを誇る西都工場。神楽酒造が培った酒造りの伝統の技を継承する最先端の焼酎製造ラインが稼働し、一升瓶換算で年400万本が出荷され、生産性は高千穂の本社工場を上回っています。ここは「天孫降臨」のほかに「天照」「ひむかのくろうま」といった同社の焼酎銘柄を製造する主力工場なのです。新しいタイプの麦焼酎として「くろうま」にバランスよく米焼酎をブレンドし、ロックの旨味を最高に味わえる「クールロックス」も開発。「麦焼酎のファン層を広げるカジュアルで飲みやすい味にしました」と佐藤さん。一方、長期貯蔵酒「ひむかのくろうま」「そば天照」は、高千穂の未成線のトンネルを活用した貯蔵庫でゆっくりと熟成を重ねた芳香の逸品。樽貯蔵焼酎の先駆けです。また焼酎以外では柿、野いちごなどのリキュール類も商品化。最近の話題作は、紫芋を主原料に焼酎と日本酒の製法を融合させて誕生した「日本芋酒」。これまでになかった新ジャンルの酒で、テレビ番組で紹介されると注文が殺到し、あっという間に在庫切れとなったそうです。

左/トンネル(高千穂町)の中で、時を重ねて味わいを増していく長期貯蔵酒。
右上/西の都アグリ館では、同館限定の焼酎も試飲できる。
右下/ジャンルのない新たな芋酒や、水で割ると色が変わる野いちごのリキュール、麦焼酎で作った梅酒など、手に取りたくなるユニークな品。

「西の都アグリ館」を地域活性化の拠点に

周りに自然林が広がり、はるかに九州山地を望む風光明媚な場所にある西都工場。「西の都アグリ館」という観光物産館を併設しており、館内の特設ギャラリーは地元住民のイベントなどに活用されています。また2階には工場見学のコースや焼酎のことを学ぶ「西都アトラクションパーク」、水と映像を融合したエンターテイメント「西都清水シアター」があり、学校の課外授業としても受け入れるなど、地域社会と連携した運営を行っています。
西都工場の将来については「工場を増設してリキュールやジンなどのスピリッツ系も開発していきたい」と語る佐藤さん。最後に、電気設備の保守管理についてご意見を伺いました。「普段の定期点検はもちろん、何かあったら朝でも夜でも保安協会さんには24時間サポートしていただいているので、言うことはありません」

創業当時からの味を守りながら、新しいスタイルを取り入れた商品づくりも積極的に行う。

九州電気保安協会担当事業所
宮崎支部 児湯事業所
甲斐 義康

神楽酒造株式会社西都工場さまは、ECOねっとシステムを活用し、製造ライン等のエネルギーの管理・削減に取り組んでおられます。私どもも、工場の電気設備の保守点検を通じて、お客さまへ電気の「安全・安心」をお届けしてまいります。

2018 Vol.6

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