エモ電旅
宮崎県 JR九州吉都線
【撮影：福島啓和】
今回の舞台は宮崎県。
えびの高原を東西に走る九州屈指のローカル線であるJR九州吉都（きっと）線を訪ねてみた。
沿線を辿ると牧歌的でとてものんびりとした時間が流れている。
普段の喧騒から離れ、心が落ち着く時間を感じる故郷に帰ってきたような気分。
昔は栄えたであろう駅は今では只々静かな時間が流れ、張り巡らされた電線と駅前の広い道も持て余し気味。
だけどその土地に生活がある以上、変わらず電気を送り続ける。
電柱を主役にすることで違った目線で世界を見ることができる。そこが面白いやら尊いやら。
一見淋しそうだがここで出会う人たちの表情は笑顔で、この土地は豊かな心を醸成する素敵な場所なんだなと実感した。
そして絵本のような風景とも出会った。
木の下半分を刈られた並木がなんとも不思議な景色。
もともと森だったのか防風林なのかわからないが畑の中に並ぶ並木がとても印象深く、高揚した気分でシャッターを切っていたが地元の方達は気にもしない日常のようだった。
撮影機材
Canon R3+ RF50mm F1.2 L USM、RF24-105mm F2.8 L USM Z
