「感震ブレーカー」って何?

プロが解決!電気のギモン

「感震ブレーカー」って何?

~災害時における分電盤の安全対策~

近年、地震や台風などの自然災害が多く発生していますが、地震時に発生する火災の半数以上は電気が原因だといわれています。災害時に発生する電気火災を防ぐため知っておきたい対策を、電気保安のプロである当協会の電気主任技術者がご紹介します。

分電盤のブレーカーを切る

震に伴って発生する電気火災は、地震の揺れに伴う電気製品からの出火だけでなく、停電から復旧する際にも、落下物・転倒物による電気コードの損傷部分や損壊した電気製品に通電して出火することがあります。そのような火災を防ぐためには、電気を遮断することが大切です。地震が発生したらまず身の安全を確保し、揺れが収まったら熱を発する電気製品はプラグをコンセントから抜きましょう。

しも地震に伴って停電が起きた場合、分電盤の主ブレーカーを切ってください。復電後に損傷した屋内配線や電気製品が漏電や短絡などで発火する「通電火災」を防止するためです。とくに自宅から避難する場合は、必ずブレーカーを切ってから外出してください。しかし、実際に災害に遭うと慌ててしまい、避難する際にブレーカーを切ることを忘れてしまうかもしれませんし、自宅にいない場合もあります。

落雷が発生する仕組み

備えて安心の感震ブレーカー

こで経済産業省では「感震ブレーカー」の啓発・普及を進めています。感震ブレーカーは、地震発生時に揺れを感知するとブレーカーを自動的に切って電気を遮断する装置。分電盤に内蔵されたセンサーが揺れを感知し、「設定時間」を経過するとブレーカーを切る内蔵型や、既存の分電盤に感震装置を外付けする後付型など、いくつかタイプがあり、設置には電気工事が必要です。

震ブレーカーが動作する際の「設定時間」とは、夜間に避難する際に照明を確保するための時間です。その他にも、揺れによるバネの作動や重りの落下で分電盤のブレーカーを切って電気を即遮断する簡易タイプがあり、設置に電気工事は不要です。分電盤ではなく、コンセントに内蔵されたセンサーが揺れを感知して電気を遮断するコンセント埋込型や、コンセントに差し込むタップ型もあります。

落雷が発生する仕組み

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