農事組合法人 ECOマッシュ さま

お客さま訪問記

農事組合法人 ECOマッシュ さま


宮崎県都城市夏尾町7218-1
https://www.ecomush.info

豊かな自然環境と共存したこだわりの椎茸づくり

 ECOマッシュ
椎茸栽培一筋に創業100年の歴史を紡ぐ㈱瀬口しいたけ。前列右から3番目が初代・瀬口善吉氏。

原木栽培の利点を生かした菌床栽培

澄んだ空気と良質な水に恵まれた霧島連山の麓で椎茸(しいたけ)栽培をしているのが、農事組合法人「ECOマッシュ」です。椎茸といえば、原木に種菌を打ち込んで自然環境の中で育てる原木栽培と、ブロック状の菌床に種菌を植えて屋内で育てる菌床栽培があります。同社が行っているのは菌床栽培ですが、一般的な菌床栽培とは大きな違いがあります。「菌床の材料となるおがくずを業者から仕入れるのではなく、自社で製造しています」と語るのは、ECOマッシュ代表理事の瀬口雅文さん。同社の母体である㈱瀬口しいたけでは、原木栽培に使われるコナラやシイ、クヌギなど広葉樹の山林を所有。「この原木の樹種を独自ブレンドでおがくずにした菌床から、肉厚で大きな椎茸を育てることに成功しました」と瀬口さん。菌床の原料がすべて国内で製造されている証しとして「どんぐりマーク」(全国食用きのこ種菌協会)を取得しています。

 ECOマッシュ
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(上)湿度・温度・換気・光が厳格に管理された培養棟で育つ椎茸の菌床。年間55万菌床を育てる。(下)菌床から発生して成長した肉厚の椎茸。

極上の椎茸を育てる霧島の名水

瀬口さんに椎茸栽培の施設を案内していただきました。おがくずに水分と養分を加えて成形した菌床は、蒸気滅菌した後に椎茸の菌を接種して培養棟内で90日間管理。菌床全体に菌糸がまん延していきます。「培養で大切なのは、温度と湿度と換気。空調設備で制御しています」と瀬口さん。それだけではなく、LED光の当て方や菌床の配置などにも、椎茸栽培で培われた瀬口さんの知識と経験による工夫が凝らされています。培養を終えた菌床は発生棟へ。2~5日で椎茸が芽吹き、10日で出荷できるまで成長します。栽培の各工程で使われる水は、自社の地下84mからくみ上げる霧島連山のミネラル豊富な地下水。肉厚で香り豊かな椎茸を育てるために欠かせない水なのです。また、使用済みの菌床は廃棄せず、原木育成の堆肥として自社の山林へ戻す循環型エコ農業。食の安全や環境保全に取り組む農場に付与されるJGAP認証(日本GAP協会)を、宮崎県の椎茸農場で唯一取得しています。

 ECOマッシュ
「椎茸は生き物だから毎日毎日世話をしなければならない。だからECOマッシュは年中無休です」と語る代表理事の瀬口雅文さんは、瀬口しいたけの3代目。

椎茸農場のカフェレストラン

同社の椎茸は地元はもちろん県外にも広く出荷。東京の飲食店などにも直接販売しています。生椎茸のほかに乾燥椎茸や加工商品も展開。具に椎茸をたっぷりと使った「旨ぎょうざ」は、瀬口さんが3年がかりで開発した逸品です。いま、道を挟んでECOマッシュ施設の正面に建設を進めているのが、従業員食堂と一般向けのカフェレストラン。「6月1日にオープンする予定です。霧島山麓の豊かな自然に触れながら、その環境を生かしたおいしい椎茸料理を味わってください」と呼びかける瀬口さんに、施設の電気設備の保安管理についてご意見を伺いました。「椎茸栽培に電気の力は欠かせない。何か不具合があったときにどこに電話するかというと、保安協会。さっと来てくれるからありがたい。安心です」

椎茸農場のカフェレストラン
椎茸農場のカフェレストラン
極上の椎茸をたっぷり使った「しいたけ屋さんの旨ぎょうざ」。ECOマッシュで買い求めた人の「ここで食べたい」の声が、カフェレストランのヒントになった。写真はカフェレストランの建築模型。

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