お客さま訪問記
(有)佐藤商事 焼肉苑さとう さま
お客さまが自分で肉を焼くそのおいしさ・楽しさを提供
手作りにこだわった独自のうま味
大分県は焼肉店が多く、人口に対しての店舗数は九州一位(全国3位)。その激戦区で平成7年に開店したのが「焼肉苑さとう」。28年後の現在、別府店のほかに大分市に明野店、賀来店を展開しています。「ルーツは私の祖父が日出町で始めた鶏の飼育です」と語るのは、店を運営する㈲佐藤商事の外食事業部長・佐藤直樹さん。「鶏肉の販売からスーパーでの精肉卸・小売へ。ずっと食肉に関わってきて、父の代で焼肉店を開いたのです」
精肉店からの流れとあって、仕入れる肉の品質管理やカットには強いこだわりがあり、店で提供する牛肉はサシが入った黒毛和牛のA4〜5ランクが基本。焼肉のタレやキムチ、スープ、サラダドレッシングなども自社工場や店舗で手作りし、常に分量や配合を見直しながら、九州の人の口に合う独自のうま味を育てています。
「早くおいしいものを!」に応える
もう一つ、佐藤さんがこだわるのは提供スピード。「早くおいしいものを食べたいというお客さまの気持ちになって、1秒でも早くテーブルにお届けできるように常日ごろから改善・改良を行っています」。聞けば、無駄な動きをなくすために厨房の器具や器のレイアウトを工夫しているとか。いわば、生産現場の4S活動なのです。
そんな佐藤さんに「焼肉」という食への思いを伺いました。「焼肉店とは、自分へのご褒美として一枚一枚大切に焼く、またお連れの人たちと談笑しながら焼いて取り合うなど、お客さまが自分で肉を焼く時間を楽しむ場だと思います。今後は食べ放題やロボット配膳、無人店などさまざまな店が出てくるとは思いますが、やはり一番大事なのはお客さまがテーブルの主役になること。私たちは黒子に徹して、お客さまの思い出となる特別な舞台──テーブルを提供していきたいですね」
別府の地域資源を生かした商品開発
佐藤商事は「焼肉苑さとう」のほかに、別府に和食店、飯塚(福岡県)に焼肉店、さらに総菜店なども運営していますが大分県産業創造機構の支援により、別府の温泉を活用した地獄蒸し商品も開発。自社工場内に湧く99℃の源泉で肉をいっきに蒸すと、余分な脂が落ちて食材本来のうま味が閉じ込められます。肉以外にも地獄蒸しプリン等を別府のホテルや総菜店でも販売。「今後はこの地獄蒸し商品のバリエーションを増やして別府以外の地域にも紹介していきたいですね」と語る佐藤さんに「焼肉苑さとう」の電気設備の保安管理についてご意見を伺いました。
「保安協会の担当者に定期的に点検に来てもらい、問題ないと笑顔で報告されるとやはり安心。停電したときは夜間でも迅速に対応してもらい、これまで電気が原因でお客さまにご迷惑をかけたことはありません」