お客さま訪問記
株式会社 エミネントスラックス さま
「メイドイン松浦」にこだわるスラックス専業メーカー
穿き心地の良さ・美しいシルエット
伊万里湾の美しいコバルトブルーの海を望む松浦市。この地に1969年創業したのが㈱エミネントスラックスです。メンズスラックスのトップブランド「エミネント」の直営工場として、品質第一にこだわり、穿き心地の良さと美しいシルエットを実現すべく、日本人の体型を徹底的に研究。一般的なスラックスの約2倍にも及ぶ123工程の生産ラインや、立体的なシルエットをつくるオリジナルプレス機の開発など、独自の縫製技術を駆使して日本で随一の高品質なスラックスを量産しています。
現在、九州松浦工場で働く160名の従業員は全員が地元雇用や地元出身の人たちで、その9割が女性。「一人ひとりが松浦のモノづくりに誇りと愛情を持ち、細部の細部まで心を配って商品を作っています」と語るのは、同社の取締役工場長を務める濱野隆志さん。「松浦の技と心で産まれたスラックス。メイドイン松浦です」
メイドイン長崎の「 WESTORY」
同社ではセレクトショップや百貨店などのOEMでも商品を提供しています。2017年には長崎県内のジャケット縫製工場、シャツ縫製工場の2社と連携したオーダースーツブランド「WESTORY」を立ち上げました。メイドイン長崎のWESTORYは、Jリーグ「V・ファーレン長崎」にオリジナルスーツを提供したり、航空会社「スターフライヤー」とコラボしてオリジナルセットアップスーツを提案したりしています。さらに、全国約34の繊維工場と直結したメイドインジャパンのファクトリーブランド「ファクトリエ」とも提携。また海外に向けては、イタリアでの世界最大規模の紳士服展示会に出展し、高い評価を獲得。14カ国へ輸出をした実績から「次代を担う繊維産業企業100選」(経済産業省)に選定されました。
世界に一つだけの松浦タータン
「メイドイン松浦を標榜する当社は地域貢献にも積極的です」と濱野さん。松浦高等学校が制服をリニューアルする際には、実行委員会と協力して緑と青のタータンチェックを完成させました。これは英国のキルトメーカー、キンロック・アンダーソン社から「世界に一つだけのチェック柄」松浦タータンと認定を受けたもので、その商品化を一任された同社では、松浦タータンを活用した街の活性化を進めています。また、コロナ禍ではスラックスの残布でマスクを作ったほか、長崎県立大学の起業サークルとのコラボで、端布れ活用のアイデアコンテストを実施。「これらの活動は同時にSDGsの実践にもなります」と語る濱野さんに、工場の電気設備の保安管理についてご意見を伺いました。「何かの拍子にブレーカーが落ちても保安協会がすぐ駆けつけてくれるので、安心です」