株式会社富士菊さま

お客さま訪問記

株式会社富士菊さま

協会のお客さまを紹介します!お客さま訪問記

麺造りひとすじ68年

株式会社富士菊さま 福岡県豊前市大字三毛門1087-1
http://www.fujigiku.co.jp/

そのうどんは極上のもちもち食感。福岡県産の良質な小麦と筑紫山地の伏流水を使い、創業以来培ってきた独自の技術を活かして、安心で安全な美味しい麺造りを続ける株式会社富士菊さまを訪問しました。
株式会社富士菊 代表取締役社長 小木戸 幸正 さん

包装麺の生産技術・保存法で業界を牽引

「弊社の主力商品は包装麺。茹で麺を1食分ずつ包装し、常温で約4カ月保存できるようにしたもの。ロングライフ麺ともいいます」と説明するのは、代表取締役社長の小木戸幸正さん。「一日に包装麺を5万2000食、半生麺を2万食の製造能力があります」
株式会社 富士菊さまの創業は昭和26年。小木戸さんの父・小木戸利幸さんが勤務していた食糧庁(当時)を辞めて開業しました。驚くべきことに製造設備の大半を自ら開発したのです。例えば昭和45年に日本初の製麺自動ミキサーを発明。翌年には生麺自動茹で上げ機を発明して日本初の完全自動化を完成。昭和50年には巾着包装機を発明しています。その発明は、機械だけではありません。昭和49年には人体に無害な有機酸を使った麺の保存法を確立し、特許を申請しました。その頃、世間では過酸化水素の発がん性が問題になり、これを使っていた他社が麺を販売できなくなりました。そこで富士菊は申請を取り下げて有機酸を使った麺の保存法を公開。大手食品メーカーも講習を受けに富士菊を訪れたそうです。つまり富士菊は、地方から包装麺の生産技術や保存法で日本の包装麺業界をリードしてきた存在なのです。「新しいものづくりをしてきた先代の精神を今も受け継ぎ、努力を続けています」と語る小木戸さんです。

左上/先代社長が発明した製麺自動ミキサーは今も現役。 左下/茹で上がった麺は天然水で冷却。 右/「もちもち子うどん」は、ふわふわでもちもちの食感が人気。

福岡県産小麦100%のうどん麺

先代からバトンを受けた小木戸さんが取り組んだのは商品づくりです。うどん麺をつくる材料は、小麦と水と塩。小木戸さんは福岡県産小麦の「チクゴイズミ」に注目しました。「澱粉が独特な構造のため、ふわふわでもちもちの美味しい麺になります。その反面、この品種はコシの元になるグルテンがかなり少なく製麺しにくい。そこで自社製のミキサーで手打式の製法を実現し、福岡県産小麦100%のうどん麺を完成させました」
製麺・茹で上げ・冷却に使用する水は同社敷地で汲み上げる筑紫山地の豊富なナチュラルミネラルウォーター。「もちもち子うどん」は富士菊のこだわりから生まれた優れた技術と原料を象徴する看板商品になりました。
同社の商品はJA全農ふくれんやJAさが、道の駅豊前おこしかけなどに出荷していますが、自社通販やふるさと小包などを通じても全国の家庭に届けられています。

富士菊のうどんは豊前市のふるさと納税の返礼品に選ばれている。

ローリングストックとしても広めたい

東日本大震災や熊本地震の被災地でうどんの炊き出しを行ったところ、とても喜ばれたそうです。「お湯を沸かすことができれば食事として完結するうどん。完全包装麺だから汚染されないので非常食としてもいい。食べながら備えるローリングストックとしても広めたいですね」
小木戸さんは「うどんは日本人のソウルフード」と断言します。「うどんは各地域で受け継がれた庶民の食べ物。福岡では麺に適した優良な小麦が生産されます。弊社敷地からは製麺に適した天然水を豊富に汲み上げることができます。その自然の恵みに感謝しつつ、独自の技術で安全・安心な、皆さんに愛される美味しい麺造りを続けることが使命だと考えます」
最後に、電気設備の保守管理についてご意見を伺いました。「保安協会さんにはいつもこまめに点検をしてもらっています。電気設備を増設するときにもすぐに来てくれ、省エネのアドバイスもいただいて、感謝しています」

九州電気保安協会担当事業所
北九州支部 行橋事業所
杉園文隆

富士菊さまは、創業以来培ってきた独自の技術を生かして、お客さまに愛される美味しい麺造りを行い、社会に貢献されています。私たち九州電気保安協会は、電気設備の保守点検を通じて「安全・安心」をお届けいたします。

2019 Vol.2

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