気をつけよう!電気設備の「浸水被害」

知っ得!電気設備のまめ知識

気をつけよう!電気設備の「浸水被害」

近年、地球温暖化の影響もあり、局地的な集中豪雨や台風による水害が増えています。
なかにはキュービクルや配電盤などの電気設備が浸水し、電源が使えなくなるケースも。
電気設備を浸水被害から守るため、知っておきたいポイントを紹介します。

浸水すると厄介 電源復旧まで何日かかる?

万一、キュービクルが浸水して電源が止まった場合、次の手順で復旧していきます。
まず、建物所有者が排水作業を行います(必要に応じて地元の消防なども参加)。設備への立ち入りができるようになったら、電気主任技術者等が、泥の吐き出しなどの清掃や絶縁診断を行います。ここまでに要する期間は約2〜3日です。その後、機器の交換や仮復旧(停電解消)の作業に移りますが、交換機器の在庫の仕入れ状況により、さらに約2〜4日かかります。
このように排水作業を始めてから停電解消まで、1週間ほどかかってしまう場合もあるのです。
参考:経済産業省HP「建築物における電気設備の浸水時の復旧、供給用変圧器室における浸水対策について」

絶縁用保護具▲水没し汚損した機器の清掃作業

電気設備を浸水から守るには?

電源の復旧に時間を要する「浸水被害」は、会社にとって多大なロスです。万全な対策で、被害から守りましょう。

【浸水被害への事前対策】

ハザードマップを確認し、電気設備が想定浸水深より低い位置にある場合は屋上や上層階等へ移設する

電気設備への水の浸入を防ぐため、出入口に防水扉や止水板、土のうの設置を検討する

換気扇、通気口などからの浸水経路を確認し、必要に応じて止水処置を行う

排水・貯留設備からの逆流・溢水対策を行う

キュービクルの外装に破損があれば補修する

【暴風雨の予報が出たら】

キュービクルの扉が施錠されているか確認する

キュービクルが屋外にある場合、キュービクルの周囲にロープをかけて固定する

検査

出入口に土のうや止水板(着脱式)を設置する

万一、被害に遭った場合、早期復旧を目指すため、あらかじめ対策を検討しておくことも大切です。関係者への連絡体制と、設備関係の図面を整備しておくとよいでしょう。
また、停電に備えて非常用発電機をメンテナンスし、燃料を補給しましょう。

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