知っ得!電気設備のまめ知識
「電線の近く」での工事による、感電・波及事故に注意!
発電所と変電所をつなぐ「送電線」、変電所と各家庭などをつなぐ「配電線」、地中を通る「高圧ケーブル」などの電線に接触すると、感電や停電などの重大な事故を引き起こします。
工事関係者の方は事故に巻き込まれないように、対策を行いましょう。
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建設工事による感電事故を防ぎましょう
電線の接触による感電死傷事故を防ぐために、電線に接近して足場を設置するなど「配電線」の近くで作業する場合は、感電防止の防護カバー(防護管)を取り付けることが労働安全衛生規則第349条で義務付けられています。特に、スイッチ付近の電線は高圧の電気が流れており非常に危ないので、防護カバーを設置した後でも電線には触れないようにしてください。
送電線付近での作業は危険!
「送電線」は構造上、ポリ管などで防護ができず被覆がない状態なので、絶縁されていません。しかも、電圧が非常に高いため、電線に触れなくても感電することがあります。電線と作業現場との距離は、電圧が高くなるほど多くとる必要があります。送電線の近くで作業を行う場合は、軽微な作業でも必ず事前に電力会社へ相談してください。
土木工事による停電で損害賠償請求の恐れ
ショベルカーなどで掘削する際、地中に埋設された高圧ケーブルを誤って損傷すると、付近一帯を停電させる波及事故が発生します。近隣に多大な迷惑がかかり、事故の原因者が損害賠償を請求されることもあります。事前に電力会社へ相談するとともに、施主、工事担当者、電気主任技術者の三者で打ち合わせを行い、安全を確保してから作業に着手してください。