お客さま訪問記
道の駅くしま さま
道路利用者に快適な休憩とサービスを提供する場として全国各地に広がった「道の駅」。今年の春、宮崎県下18番目の道の駅として誕生した「道の駅くしま」さまを訪問しました。
交通ネットワークのハブの役割
通過する道路利用者への休憩サービスの場として発足した道の駅。個性豊かな賑わいのある空間が生まれることで地域の核が形成され、活力ある地域づくりへの効果が期待されています。道の駅くしまは、日南・大隅地域の各観光スポットを結ぶ国道448号と220号が交差する場所にあり、観光の中継拠点として理想的な立地と言えます。さらにすぐ近くにはJR串間駅。鉄道の主要駅に接する道の駅は全国的にも珍しく、道の駅くしまは鉄道旅行者も利用できる休憩施設となっています。
「目指しているのは、人々が目的地として訪れ、水が溢れるように人の流れや賑わいが生まれる、まちなかのオアシスのような場所」と語るのは道の駅くしまの藤井勝駅長。「当駅は串間温泉いこいの里や観光交流館パカラパカ(都井岬)、イルカランドといった観光スポットのハブの役割。回遊型観光の拠点としての役割が期待できます。ここは、遠方から来た人には休憩所として利用してもらい、それを迎える私たち地域の人間も楽しみながら活用することのできる道の駅なのです」
串間の食文化を満喫
藤井さんに施設を案内してもらいました。駐車場は131台分。EV充電スタンドも2台あります。
道路情報や観光案内、串間の生活情報を発信する情報館には数人の専任スタッフが常駐(9時〜18時)。館内の休憩スペースやトイレ、授乳室などは24時間利用可能です。また情報館は災害時の避難所として開放されることも想定し、非常用電源や備蓄倉庫も設置されています。
串間の食文化を楽しめるのは飲食物産館。「ウミヤマショクドウ」では串間が誇るブランド魚“黒瀬ぶり”をメインに押し出したメニューが並びます。「年間を通して安定供給できる養殖の強みを活かし、いつでも新鮮なぶりを食べられます」と藤井さん。他にもテナントとして地元の回転寿司店、串間のブランド甘藷“やまだいかんしょ”を使ったスイートポテトフライのテイクアウト店もあります。物産コーナー「ウミヤママルシェ」では、串間産の旬な農水産物を直売。約100軒の生産者が登録しています。「お客様の笑顔や喜びを励みに出荷してもらっています」と藤井さん。皆で相談して栽培時期を変えたり、売り方を工夫したり。またオリジナルブランド「串間屋」を立ち上げて加工品を開発するなど、生産者と道の駅くしまはお互いに“作り甲斐がある”いい関係を築いているそうです。
地域活性化の拠点へ
情報館と飲食物産館の間に広がるスペースでは、来春のオープンに向け、市民交流施設と屋根付きのイベント広場の建設が進んでいます。「市民交流施設は子育て支援など幅広い年齢層が活用できる場所になります。さらにイベント広場で新たな賑わいをつくることで、人々の交流を広げ、地域の新たな活性化につながる場所にしていきたい」と語る藤井さん。
最後に、施設の電気設備の保安管理についてご意見を伺いました。「新しい施設なので戸惑いもあり、保安協会には定期点検、安全管理を行ってもらい助かっています。これからも末長く安全安心な電気の管理をお願いします」