株式会社福田農場 さま

お客さま訪問記

株式会社福田農場 さま

紺碧の不知火海を望む丘に季節の花々と柑橘の果樹がいっぱい。
美しい自然の中で過ごす時間と美味しい恵みを丸ごと提供する「食の公園」──株式会社福田農場さまを訪問しました。

株式会社福田農場 さま 熊本県水俣市陳内2525
https://fukuda-farm.co.jp

花が咲き、実が実る場所

水俣市の湯の児地区。不知火海と天草の島々を一望できる丘の上に福田農場はあります。今年、創業61年目。「昭和35年に祖父母が手作業で山林を切り開いて果樹園を作ったのが始まり」と語るのは代表取締役の福田豊樹さん。「花が咲き実が実り、子どもやお年寄りが遊びに来てくれる場所を作ったのです。後を引き継いだ父は地域特産の甘夏みかんを使ったサングリアや地ビールの製造、レストランなどの施設拡充に取り組み、年間10万人が来場する観光農園に育てました」
そして現在、三代目社長の福田さんは「ローカルフードパーク」という新しいコンセプトを定めました。「食を中心に地域資源に関わるさまざまな人たちと連携しながら、新しい水俣・不知火の魅力を発信し、収穫の喜びと豊かな食を提供していきます」

農園から食卓まで

柑橘が実る観光農園では温州みかんや金峰みかんの摘み取りが楽しめます。他に甘夏みかん、ゆず、ライムなども生産。また自家栽培の無農薬野菜はレストランで使います。「昨年は創業60年記念として、毎年遊びに来てくれる地元の幼稚園の園児たちにみかんの苗木を植えてもらいました」と福田さんはうれしそうに語ります。
レストランではサフランやアサリなど地元の食材をふんだんに使ったパエリアが大人気。柑橘工場ではジュースやジャムなどの加工商品を製造しています。昭和63年に誕生した甘夏サングリアはいまも大人気。今年から不知火(デコポン)や日向夏を使ったノンアルコールのサングリアも販売しています。またビール工房ではオリジナルクラフトビール「不知火海浪漫麦酒」シリーズを醸造。その他、柑橘を活かしたベーカリーや地域の味が集まるセレクトショップなど、まさに福田農場はローカルフードパークなのです。

地域の魅力を発信する観光拠点

福田農場では美しい眺望と美味しい食を活かしたレストランウェディングもプロデュース。スタッフがさまざまなオリジナルプランを提案し、感動の結婚式を演出します。また、福田農場でディナーを堪能した後に湯の児温泉の旅館に宿泊する「ゆったりプラン」を設定。1泊2日で水俣を楽しんでもらう地域連携の観光事業です。ただ昨年から今年にかけコロナ禍で人出が減少。福田農場も打撃を受けましたが、その中でうれしい出来事があったといいます。「20年前、台風下で途方にくれている方がおられたので、当園が店を開けて食事を提供したことがあったのですが、その方から『いまもうれしく思い出します。コロナで大変だけど頑張って』と激励の手紙を頂きました」と福田さん。花が咲き実が実るという原点に沿って、もっと花を増やすべく農地改善を進めています。
最後に、施設の電気設備の保安管理についてご意見を伺いました。「古い設備もあるので電気の保安には気を使っています。ビール製造器の配線ミスで漏電を起こしたとき、保安協会がすぐに察知して夜中に駆けつけて対応してくれました。定期点検でも何かと相談に乗ってくれる。地域になくてはならない存在です」

水俣・不知火のうれしい食の風景をつくる

秋から冬にかけ、観光農園はみかん狩りを楽しむ多くの観光客で賑わう。
(10月〜11月は温州みかん、12月〜1月は金峰みかん)
“地域の人、モノ、環境を活かし、地域の未来に貢献する”をミッションに掲げる福田農場。福田豊樹社長は、みなまた観光物産協会の代表も務め、地域全体の活性化に尽力している。
(上)白ワインと日向夏の果汁を組み合わせたノンアルコールの日向夏サングリア。
(下)熊本のはちみつを使ったまろやかなハニービールも好評。
水俣産のサフランと海の幸を使ったパエリアが人気の“バレンシア館”では、農場ならではのアットホームなレストランウェディングが叶えられる。

このカテゴリの関連記事

Page Top