お客さま訪問記
株式会社ゆめマート北九州さま
地域に根付き、人々の暮らしを支えるスーパーマーケット。
「いいもの安く」をモットーに、福岡を中心に大分、山口で店舗を展開する株式会社ゆめマート北九州さまを訪問しました。
大栄・丸和を「ゆめマート」に統合
ゆめマート北九州の母体となったのは、2社の老舗食品スーパー。1962年創業で半世紀を超えて市民に親しまれてきた「スーパー大栄」と、日本のスーパーマーケットで初めて24時間営業を導入したことで知られる1947年創業の「丸和」。この2社が「ゆめタウン」を展開する国内有数の流通グループ「イズミ」のグループ企業となった縁から、2019年3月に両社の店舗を統合して「ゆめマート北九州」が誕生したのです。
同社の店舗は北九州地区を中心に福岡県下に22店、大分県下に2店、山口県下に7店。基本的に食品スーパーですが、売り場面積250坪の店から、テナントが入居する1000坪の店までさまざまです。
地域のお客さまにあてにされる店
「基本コンセプトは、その地域で一番あてにされる店を目指すこと」と語るのは、代表取締役社長の松本淳さん。「地域のお客さまに毎日お買い物に来ていただき、冷蔵庫代わりにお使いいただきたい。生鮮でいえば何よりも鮮度と品揃え、そして接客。スーパーにとって当たり前のことを当たり前にできることが大切です。地域のお客さまの普段使いで一番あてにされる店を目指しています。さらに各店長には、お客さまからありがとうと言われる仕事をしなさい、と伝えています」
各店舗のベースの品揃えはイズミ本体で計画した基準に基づきますが、地域独自の品揃えは各店舗に仕入れ権限があるそうです。「品揃えの良し悪しや店の評価は従業員の声を聞くのが一番」と語る松本さん。「従業員はその地域の代弁者です。従業員が自身の買い物を自店で喜んでしてくれているか、社員購買率の高さが一つの目安。定期的な懇談会などで一人ひとりの意見を受け止めています」
イズミグループの総合力
ゆめマート北九州の店舗はそれぞれの地域に寄り添っていますが、一方でイズミグループの一員としてさまざまなスケールメリットを獲得しています。たとえばギフト商品やクリスマスケーキ、節分の恵方巻などの催事商品もイズミの「ゆめオンライン」を通じて予約販売やネット対応をしています。また、イズミとイトーヨーカ堂の業務提携によって人気のプライベートブランド「セブンプレミアム」の販売を拡充。今後の課題を伺いました。「いま私たちが取り組んでいるのはピッキングサービス(商品取り出し代行)や過疎地域への移動販売など。女性の社会進出や高齢化などで多様化する生活のニーズにきめ細かく応える方策を検討中です」と語る松本さん。昨年、新型コロナウイルスの影響で献血が不足していると聞いて、赤十字血液センターに連絡して献血用バスのために店舗の敷地を提供するなど、ゆめマート北九州は地域貢献でもあてにされる存在となっています。
最後に、店舗の電気設備の保安管理についてご意見を伺いました。「全店舗の照明のLED化がほぼ完了しましたが、冷凍ケースの冷媒に使われるフロンガスへの対応も大きな課題です。これらのサポートや提案で保安協会には一番お世話になっています」