天気は経験や勘ではなく気象観測で

安心安全コラム

天気は経験や勘ではなく気象観測で

台風銀座と呼ばれるほど多くの台風に見舞われる沖縄県・石垣島。台風観測の最前線基地・石垣島測候所*に、開所2年後の明治31年、東北出身の若き気象観測技術者が赴任しました。彼が驚いたのは、島の漁師たちが長年の経験で培われた勘や古くからの言い伝えで天気を見分けて漁に出る生活を送っていたこと。彼はさっそく気象観測による天気予報の重要性を説いて回りました。しかし天気予報が当たらなかったときには、彼は測候所に押しかけた漁師たちに厳しく責めたてられました。それでも彼は屈することなく島民に日々の天気予報を出し続けました。その姿に島民たちは次第に心を開き、天気予報のおかげで漁師の遭難事故が徐々に減っていることに、島民たちは感謝するようになったのです。その気象観測技術者とは岩崎卓爾。「天文屋の御主前」(測候所のおじいさん)と慕われ、彼を偲ぶ島民の間で唄となるなど、今も語り継がれています。

アンテナや看板、庭木などが強風で飛ばされて電線に触れると危険。台風に備えて点検し、修理や伐採をしておきましょう。また大雨で浸水の恐れがある場合は、電化製品や生活用品を高い場所に移動させてください。
*石垣島地方気象台の前身

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