
エモ電旅
佐賀県有田町

【撮影:福島啓和】
今回の舞台は佐賀県有田町。僕が幼少期を過ごした思い入れの深い場所。
僕が過ごしたのは40年も前の話だけど、当時の景色と変わらない場所ばかりでタイムスリップした気分。
新しくできた道やなくなってしまった工房もあったが「焼き物のまち有田」の姿は色濃く残っている。
当時は毎日見ていたメインストリートが重要伝統的建造物群保存地区に指定されていたのは驚いた。
過ごした地域がそういう形で守られているのは嬉しいことだ。

裏路地には駆けっこしているこどもたち、白壁やトンバイの壁、川には割れた陶磁器のカケラ、そして緑のコンテナ。
入り組んだ路地にも電線が張り巡り、風景のディテールの一つとして電柱も勇ましく聳えている。
訪問の最後に僕が鉄道が好きになった場所の上有田駅へ。
明治31年に建てられた趣のある駅舎に足を踏み入れると幼い自分が目の前に浮かんできそうな不思議な気分になった。

撮影機材
Canon EOSR3+ RF50mm F1.2 L USM